文学館では、今年生誕150年という大きな節目を迎えた四万十市出身の幸徳秋水を顕彰して企画展を開催中です。
私が秋水の名を初めて知ったのは、学生の頃の日本史の授業でした。教科書には「大逆事件」とともに簡単な紹介が掲載されていただけでした。
企画展開催にあたり、あらためて彼の生涯と向き合いながら準備を進めました。
展覧会前日には、高知新聞に「クロポトキン宛秋水英文手紙」を紹介していただき、来館者からも注目いただいています!
またぜひご覧いただきたいのが、専修大学図書館所蔵の秋水自筆日記「時至録」です。
たとえば、ウイスキーを飲んで談話したり、水泳に行ってヘトヘトになって帰ってきたり、
泥棒に入られて普段着から下駄まで盗み取られて困ったり…。
わずか4か月余りの出来事しか書かれていませんが、秋水の当時の生活のようす、
交遊録がうかがわれて、面白いです。
そのほか、四万十市郷土博物館所蔵の書軸・家族たちへの手紙など、人間味あふれる秋水を
感じていただける展覧会になっています。

展示の様子
会期は来年1月24日(月)・秋水の命日まで。
ぜひご来館いただければと思います。