高知県立文学館

KOCHI LITERARY MUSEUM
メニュー
  • 文学館の紹介動画
  • 収蔵資料検索
  • 高知県文化財団
  • 高知県立文学館 Facebookページ
  • 高知県立文学館 Twitter
文学館ニュース
文学館ニュース

文学館ニュース

江戸時代を生きる、今を生きる

2023.11.15
  • ひとことブログ

江戸時代を生きる、今を生きる

先日、次回の展覧会「時代小説と歴史小説展―江戸時代を生きる、今を生きる」の調査のため、お江戸に行ってまいりました!

高知県出身作家の時代小説の舞台を中心に、できるだけ電車を使わずに、小説の登場人物たちが実際に歩いた道を歩く1泊2日の強行軍。なんと墨田区・台東区・江東区・千代田区・中央区・文京区・港区の7区をまたいで歩き回ってきました。その歩数、実に70,234歩!総移動距離46.2キロメートル!!

藤原緋沙子先生の『隅田川御用帳』シリーズの塙十四郎の裏店があった両国広小路前の旧米沢町界隈をスタートして、両国橋を渡り、新大橋を過ぎ、萬年橋を渡り、十四郎が楽翁(松平定信)を助けた高橋を渡って、霊巖寺へ。

次に、山本一力先生の『あかね空』で永吉とおふみがお豆腐を喜捨した永代寺や富岡八幡宮に参拝し、『損料屋喜八郎始末控え』の喜八郎が住んだ蓬莱橋付近を探索。残念ながら蓬莱橋はもうありませんでした。

そして、様々な時代小説に登場する永代橋につく頃には辺りは夕闇に包まれ、永代橋から望む佃島の高層ビル群がなんとも美しいものでした。

翌日の文京区では辻堂魁先生の『無縁坂』で、介錯人の龍玄が百合(のちの妻)と再会した湯島天神の男坂や、龍玄の住まい近くの無縁坂、『風の市兵衛』市兵衛の兄の片岡信正の屋敷があった諏訪坂などを回りました。

江戸切絵図と現在の地図を見比べながら実際の場所に行ってみると、意外にも多くの地を実際にめぐることがきました。そのほとんどは跡地として碑や説明看板が残るだけになってはいましたが、高層ビルの立ち並ぶ大都会の中に、はるか昔の江戸を思い浮かべることができました。

「時代小説と歴史小説展―江戸時代を生きる、今を生きる」は来年1月20日(土)からです。お楽しみに!(岡)

TOPへ